社員インタビュー

金型の「ライフ」を伸ばすため、試作に没頭。

精機事業部 精密加工グループ 技術営業チーム

小川 公輔

大同工業大学卒業、2009年入社。品質保証業務を経て、2012年より金型の設計、製作に加え、「より強い」金型づくりの開発を担当。

ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)向け金型を製作。


DPFとは、ディーゼル車からでる排気ガス中の煤(すす)を回収するためのフィルターのこと。そのフィルターを量産するための金型をつくるのが私たちの仕事です。ディーゼル車はヨーロッパでニーズが高く、イビデンのスタッフとタッグを組み、欧州の拠点を介して「イビデンの製品」として輸出されています。技術力をウリに圧倒的なシェアを目指し、3~5年の排ガス規制の法改正にも迅速に対応するなど、日々努力しています。自動車業界全体が常に激しい開発競争の中にあり、ユーザーの要求はどんどん高く厳しいものに。それでも競合メーカーに負けないよう、QCD(クオリティ、コスト、デリバリー性)の向上に心血を注いで毎年改善を繰り返しています。現在、新規、マイナーチェンジを含めて月30ほどの金型を製作。年間にすると400前後でしょうか。そのうち1~2割が試作品です。

「チャレンジ魂」を後押ししてくれる開発環境。

DPFの素材は、SICいう硬いセラミックの一種。硬いものを押し出すので、磨耗が激しく、金型としての寿命が短いことが課題です。金型のライフを伸ばす(=お客さま側の製造コストを抑える)にはどうしたらいいのか?それを考えることは、私にとって仕事のおもしろみそのものです。さまざまなメーカーから硬度や性質の違う素材(ステンレス等)を取り寄せて、腐食性や加工性を検証。加工方法でもいろんな工夫を重ね、表面処理の微妙な調整など、千差万別の組み合わせで試作を繰り返し、でき上がった試作品お客さまへ送ります。その後、実際の量産現場で成型試験をしていただき、実際にライフが伸びるかどうか確認してもらうのですが、結果が出るまで、まるで試験の合格発表を待つようなドキドキ感で落ち着きません。「ライフが伸びた!」というよい結果が出て、ユーザー企業から承認され、新しいスタンダードの金型として認められた時は、「ヨッシャ!」とガッツポーズが出ましたよ。こういう開発には2~3年の月日がかかりますが、費用や時間を惜しむことなく、「できるところまでやってみろ!」とチャレンジさせてくれる企業風土なので、本当に幸せだと思いますね。お客さまからも「長持ちする金型で、コストも手間も省けた」という喜びの声をいただき、技術者冥利に尽きます。DPF向けの金型で、常にトップクラスの技術力を保ち、シェアを伸ばしてくことが、私の大きな目標です。

家族を持ってから、運動会が楽しみに。

イビデングループというバックボーンがあるので、福利厚生はとても充実しています。イビデン産業というグループ企業を利用して、おトクなバスツアー等が利用できますし、ライフサポートクラブの格安で宿泊できるホテルを、家族旅行で利用したこともあります。また、年に一度、イビデングループ全社で行う運動会があり、家族も参加できるんですよ。独身の頃はまったく興味なかったのですが、家族を持ってから参加するようになりました。妻や3歳になる息子がとても喜んでいるのを見ると、「ありがたいなぁ」という感謝の気持ちが湧いてきます。

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